2008年09月15日

人の縁

自動車会社で長らく人材教育を担当した男性と出会う機会があり、

「今時の若者は、・・・」

と尋ねた途端、今までの柔和な顔から一転し、表情を曇らせ、

「後藤君、そういう質問をすること自体、正面からぶつからずに放棄している。昔ならこの程度言わなくても分かるだろうということも、いまは口酸っぱく言わなければ、企業の持続的な発展など成し遂げられない」とズバリ。

「実際、自分たちだって上の世代にそう言われてきたんだから。そうやっていいもの、やらなければいけないことは若い世代に受け継がないと」

巨大うなぎが大雨で落ちたというので早朝取材で訪れた下山地区の「平瀬やな」で遭遇したグループ。

その中にたまたま知っている人がいたため、結局閉店近くの夕方まで滞在した。


取材をしていると、たまにこういうことはある。

この人の話をもう少し聞いていたいと思っていると自然に時は流れ行く。

そこには、


「人の縁で人生が豊かになれる」という思いがあるから。
  


Posted by どんぐり at 08:51Comments(2)

2008年09月03日

メダリストに共通する「感謝の言葉」

北京オリンピック閉幕から2週間あまり。パレードや表敬訪問などの日程を終え、メディアの加熱したフィーバーぶりもかなりさめてきた。出場するだけで、世界の舞台で自分能力を試せること自体でも、すごいことなのに、メダルを取った人の言葉というのは、評論家や教授にはない実体験に裏打ちされた胸に染み入るものがある。

ほとんどの選手が口にしているのが、「感謝の言葉」。

「自分だけの力だけでとれたわけではありません。指導してくれた先生、こういう環境で温かくサポートしてくれる親、今まで苦しいときに支えてくれた友人や仲間、こうした周囲の人がいなければ、この大きな舞台でメダルなど取れませんでした」

別にいい子ぶっているわけではなく、自然と口から出る言葉だ。

また水泳・平泳ぎの北島は、心理学教授の助言でマイナス志向を除去するため、「疲れた」、「しんどい」、「暑い」、「寒い」、「面倒くさい」、「やってもムダだ」といった後ろ向きな言葉や言い訳を意識的に排除したという。

もともと弱音などはかないストイックな選手が、そこまで高い志で極限まで追い込み勝ち取った。


類は友を呼ぶ。


北島選手のような「前向き」に生きている人たちの周りには口に出さずともそういう人が自然と集まり、また、「後ろ向き」に生きている人の周りにはハエのようにそういう人が自然と集まってくるか、染まりたくないと孤立する。



  


Posted by どんぐり at 11:45Comments(4)