2009年02月17日

のどに突き刺さっていた骨がとれる

この仕事を通じて、いろんな出会いがある。取材を機会にプライベートでも会う人が何人かいて、一緒に飲んだりするだけでなく、テニスやバーベキューをしたり、北陸に旅行したり、潮干狩りに行ったりと交流を深めている。

先日会ったのもその中の1人で、トヨタ自動車に勤める28歳。中国・広州から2年ぶりに帰国したというので日進の彼の家に行った。

彼とは20歳のときに取材で会った。愛知大学現代中国学部の2年生で、これから北京に留学するということで、どうして現代中国語学部を選んだのか、どうして留学するのか、留学を通して何を経験したいのか、将来の夢はなどについてインタビュー。豊橋出身で下宿先が同じ四郷町ということで、意気投合し何度留学生を交え、飲んだりした。

結局彼は、1年の予定が2年になり、英語のTOEICという語学資格の中国語版HSKで高スコアをとって、民族楽器の「二胡」をある程度習得して帰国。愛知大学にとっては地元の大学ではあるが、30年ぶりにトヨタに採用され、次の年の大学案内にもインタビューが掲載された。

愛知県は三大都市圏といわれているが、名古屋大学を筆頭に東海3県出身の学生が総じて9割5分以上で占められているという東北地方並みの保守的な土壌。その中で現代中国学部は今では普通の学部と何ら変わらない学部へと変わってしまったが、開設当時は、全国から個性的な連中が多く入学してきた。

「他社とは遅れた中国進出だったが、アメリカで相当稼いでいたので、あれはしょうがない。ただもしあのままアメリカに依存していたらぞっとする」という話を聞きました。

また、彼との再会で今まで疑問に思っていたことも解決された。名鉄豊田線では日進駅周辺には10年以上も前から高層マンションが立ち並んでいたが、隣の米野木駅には唯一駅前に高層マンションが建つ。なんだろうなぁと思っていたら、彼の家がそこだった。

それはトヨタの独身寮だった。大企業のほとんどが本社を首都圏に置く中、トヨタは例外的に田舎に本社があって、自動車産業の中でも、地方から都会の大学に入り卒業した人は来ても、東京や神奈川など都会出身の人は昔も今も日産やホンダに流れてしまっている。それが社風にも影響されているようにも思う。

少しでも優秀な人材を確保するため、名古屋からも近距離のこの地で建てたことを彼に教わり、のどに突き刺さっていた「骨」がようやく取れた。



Posted by どんぐり at 17:43│Comments(0)
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