年明け早々、「偽装」
耐震偽造、食品の偽装表示。2年連続で「偽」が日本国内で表面化した。
人間に欠かせない衣食住のうち、「食」「住」でちょろまかし、今年こそ「誠」の
1年にと思っていたら、早々に今度は再生紙使用で偽装。
そもそも本質を見極めず表層だけ追い求めてきた日本人自身が招いたツケ。
野菜では、きれいな形を求めるが余り、東南アジアなどの生産国では農薬漬けで
農家の肉体をも傷つけてきた。そして、世界の有名ブランドの売り上げのうち
5から7割を日本人の消費が占め、銀座や表参道では直営の
豪勢なビルが並ぶ。どれもバリやミラノなどの本店以上だ。
皮肉にも、品質が良くてお値打ちならブランドにこだわらず買い求める。
このアメリカ人の合理的な考えでアメリカ市場で日本企業は育てられ、世界に冠たる企業へと成長した。
老舗と言われるブランド力のある企業による相次ぐ偽装。
その行為に対してではなく、「うちだけじゃないのに」という見つかったことに対する
謝罪に憤りは隠せないが、自分の価値観よりも既存の価値観に依存し、みんな同じ
でいたいという日本人の本質をついた、自ら招いた現象にも思えてならない。