思慮深さと決断力のなさは紙一重?
食事や飲みに行くと決まってメニューが決まるのが遅い高校のツレ。ちょっと遅いなら待てるのだが、異常に遅い。
10分以上考えているのも、ざら。
たかだか食事ぐらいで考え込んだ深刻そうな表情を表し、毎回「うーん、うーん」と唸っている。
周囲からは一斉に突っ込まれる。
「いつもおせーなー。おまえ頭の中で何考えとんの」
「ここ、悩むとこじゃねぇだろ」。
本人は一向に気にする素振りはなく「特に…」と返答。
毎回「早くしろ」と背中を押されようやく決まる。
「鶏の唐揚げ」や「ハンバーグ」と言われた時には、ガクッと力が抜ける。
手の込んだものや家では食べられない極上メニューでも注文するのかと思いきや、よくあるメニュー。
「朝はこれを食べたから」
「昨日の夜はこれを食べたから」
「最近肉が多いから野菜もんを食べよう」とでも考えているのだろうか。
思慮深さもここまでくると、ただ単に「自分で決断できないだけ」と周囲には映る。
食べることにこれだけ悩むのだからさぞ就職や転職、
結婚など人生の分岐点では悩むのかと思いきや
肝心なことは悩まず“流れ”に任せている。
誘えば来るが自ら「やろう」と呼びかける言葉を聞いたことがない。
熟慮しても最終的に前に進まず、大学や就職先を決めたのも
「友人が行くから」
「親の勧め」
テストでも問題を読むだけであれこれ考え、いつも時間切れになった最後まで解けたことがなかった。
突っ込まれるのが嫌なら、今回はすぐに決めてやるぐらい
思ってもよさそうなものだが、大したこととは思っていない。
「思慮深さと決断力のなさは紙一重?」