「お局様の扱い」は共通の悩み
取材先でよく聞くのが、経営者や管理職に共通して「お局様の扱い」に苦慮しているという切実な「話」。
「他人の悪口ばかり言って職場環境を悪化させ、他の従業員に悪影響を伝染させる。そして、傷のなめあいのような変な仲間意識をつくりたがる。(ちゃんとした従業員は私をしっかりと見ている。)いかにけじめをもって対応するかで私自身の資質が問われる」と自戒を込める。
特に、女性のたくさんいる流通・サービス業に多いようだ。
「長くいる分、経験を積んで、確かに要領を得ている。だが、悪口を言うという行為は、『いかに自分が優秀か』『私がいなければ』と言っているに過ぎない。他人を落とすことで自分をあげたり、自分に向かう批判の矛先をそらしているに過ぎない。本当に優秀な人は志が高く、他人がどうこうはは一切関係ない。所詮、それは小さな組織の中での井の中の蛙的な優越感に過ぎず、誰でも長くいれば要領を得ていくものだ」と一蹴する。
「要領を得ている分、私がいるうちはIT化などを遠ざけ、『今まで通り』を変えたくないという思いから言葉巧みに現状維持を図ろうとして、経営改善の足かせにもなる」
管理職が見ていない隙を狙ってやってるが、だいたい見ている(笑)。
聞いていて思い浮かんだのが、生活指導の強拳も辞さない怖い先生と、そうでない先生と全く態度を変えるクラスメート。横着いなら誰に見られても横着な奴の方がよっぽどか信用できる。
だが、長くいる人がみなお局様のように態度も図体もどっしりと大きくなるわけではないはず。
そういう雰囲気をつくる土壌が本質的な問題なのだろう。