初の個展を地元豊田市で 27日まで市中央図書館

どんぐり

2008年04月23日 12:25

 豊田市上野町を拠点に活動するイラストレーター遠山愛さん(30)の作品を集めた個展が27日まで市中央図書館で開かれている。
 「30歳の節目に形に残したい」と地元で開く初の個展に胸の高鳴りを感じる日々。展示されているのは、雑誌の表紙のイラストやメインキャラクター、グループ店に共同出品した時の作品など約20点。どの作品もキャラクターは女の子。キュートな表情と鮮やかな配色が印象的だ。
 幼い頃から絵を描くのが好き。ドラゴンボール世代で漫画大好きッ子、少年ジャンプやサンデーを見て育った。中高時代は授業の隙を縫って女の子、とりわけお姫様の絵を描いた。現在の原点のような作風だ。
 美里中、豊田大谷高、関西芸術短大卒業後、製菓会社企画室、印刷会社に勤務。26歳でフリーになるまで漫画家かイラストレーターかで迷った。
 大学時代はパソコン普及前で手書きがメイン。23歳で実家に戻り、自宅のパソコンで遊び感覚でCGで描くなどして技術とセンスを磨いた。東京に赴いて自ら売り込み、人脈を築く地道な努力で雑誌や広告、Webを中心に活動。映画祭や演劇塾の募集チラシなど地元との関わりも増えた。
 「好きで描いていた頃は自分の中だけ。仕事になると人に見られることを意識し、楽しんでもらうように工夫しなければならない。定期的に仕事が来ているので評価されていると思う」とプロ意識も根付く。
 「豊田という地方に居ながらこういう仕事ができることを知ってもらいたい」との思いも大きな動機。ネットの普及で地方で活動するデメリットは少ない。開催に向けた準備は大変だったが、会場で声をかけられるたびに「ダイレクトな反応は新鮮」と創作意欲を高める原動力となった。
 「将来は私自身よりキャラクターが世に広められたら嬉しい」と大きな瞳で夢を描く。

 遠山さんのブログは http://sgtai.blog6.fc2.com/